哀しみを乗り越えるために −スピリチュアルケアを遺族に−
H15.10.4
NPO法人千葉・在宅ケア市民ネットワークピュア
(NPOピュア) 代 表 藤 田 敦 子
緩和ケアにおいて
身体的、心理的、社会的な痛み、スピリチュアルな問題に対しての緩和
そして、生きることを支援し、その過程を大切にすること
患者が病気に苦しんでいる間も患者と死別した後も、苦難に対処できるように家族を支援する、とある。
家族としての苦しみや哀しみ・・介護以上に『心』がはりさけそうに痛む
遺族になった後に襲ってくる本当の苦しみや哀しみ → 1年では消えない
生きがいの損失・・出来事を伝える、土産を買う・・相手がいないことを実感
親族との関係悪化
葬式などの儀式に対する慣習の違い
無理解による介護への批判・・迷い、とまどいが生じる・・取り戻せない
そして、常識を超えた周囲からの言葉や態度
・・・自分自身を「生きる意味のない人」と思わせるほどの苦しみ
哀しみは、消えない。
哀しみは、大切な人の苦しみから始まり、その死によって増大する。
一人ひとりの生き方が違うように、哀しみの基も、深さも違う。
『スピリチュアルケアは、生きる意味を失った人への支援』
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・・・東海大学村田教授の講演より
人は、ひとりでは生きられない。無意識の中で「誰か」のために生きようとする。
あなたを愛している。あなたは、私たちにとって大切な人である。
側にとどまり、苦しみを受け止め、生きていっていいとつたえよう・・傾聴。
哀しみに漂い、哀しみを感じよう。それは自然なことなのだから。
きっと、深い哀しみの中から、生きる意味がみつかるはず。
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