「地域で生きよう〜自律と社会参加促進」 |
NPOピュア代表 藤田敦子 |
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社会福祉基礎構造改革により、より身近な区市町村による「地域福祉」への変換が行われている。障害をもっても「自分らしく地域の中で主体的な生き方を実現する」ためのシステムの構築が最重要である。
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1.障害者と自立のとらえ方
| これまでの見方、考え方 | これからの見方、考え方 |
障害者 |
かわいそう、お気の毒、 不幸社会のお荷物 |
通常の生活をおくるのに 特別な困難を伴う普通の市民 |
自立 |
他人の世話にならないこと福祉の世話にならないこと独立自活 |
必要な援助を受けながら、 自分の生活や生き方を自分で管理すること。自立は『自律』 |
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(出典:三ツ木任一「障害者福祉」) |
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普通の市民には、仕事(教育)があり、遊びがあり、食があり、家族友人がいる。施設でなく
『地域の中で自分らしく生きる支援』がとても大切である。一人ひとりが地域にもどりどのよう
に生活を送られるのかを知ろうとせずにリハビリ計画を立てることは、社会参加を想定されてお
らず、リハビリテーションの定義に反する。また、社会において普通の市民として存在するため
には、病院、施設、家族介護の中にとどまるのでなく、社会の一員として存在することが大事で
ある。地域で生きることは、地域を変えること。当事者自らが地域を動かす。
現在医療処置の必要な人が在宅で(施設、病院でも)安心して療養する環境になっていない。
県リハが果たすべき役割は、医療・福祉両面からの在宅支援であり、利用者の声をしっかり受け止めていくことである。自らが改革をする意志をもって前進してほしい。
2.県リハに望むこと・・冠に「千葉県」がついている意味を考える。千葉県のリハの先導者
- @地域(在宅)へつなげる
- ・・地域機関との連携
- A相談機能の強化
- ・・本人や介護者からの相談(訪問・IT利用)、医療福祉職からの相談
- B高度医療の充実
- ・・成育センター構想
- C在宅支援
- ・・神経難病等のレスパイト、医療・福祉職やボランティア介護者への教育研修IT機器・福祉機器の早期及び継続研修、就労支援(ジョブコーチの導入)
- D市民への啓蒙
- ・・共に生きることへの情報発信、公開講座、機関紙
- E高齢者へのリハビリ
- ・・機能訓練事業や訪問リハビリを行う療法士の人材育成
- F 総合リハへの改革
- ・・肢体不自由な人だけでなく乳幼児から老人にかけて障害や障害に準ずる枠外の人すべてに対してのリハ中枢組織に生まれ変わってほしい
3.介護保険からみる支援費制度の懸念
- @本人や介護者が支援を必要と思い、申請しなければ何の援助もはじまらない
- A需要が供給を上回っている状況で、対等な関係が生まれるのか
- B自己決定、自己選択ができる情報が提供されるのか
- C苦情を受けることを「失態」と捉える限り、本当の苦情は生まれない
- D罰則のない限り、重度障害者への対応が悪化する
- E障害に認定されていない障害に準ずる人たち(制度の枠外)の対応はどうなるのか
4.NPOピュアの活動より
今後HPを充実させ、皆様から「千葉県内で在宅療養を送る上での情報」提供をいただき
一元化情報発信を推進していく(病気に関する啓蒙や講演会情報など)。
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